津軽広域水道企業団

設立背景・沿革・組織

設立背景

当事業部は津軽半島西北部に位置し、木造町・森田村・柏村・稲垣村・車力村及び市浦村の6町村で構成されていましたが、平成17年2月、町村合併により市浦村を除く5町村が合併して「つがる市」となり、同年3月市浦村が五所川原市と合併して新「五所川原市」になったことから2市で構成され、1級河川岩木川をはじめ、近隣の中小河川及び地下水を水源として末端給水事業を経営しています。
当事業部の行政区域面積は、青森県全体の3.8%に相当する365.43平方キロメートルを占め、令和2年度末における行政区域内人口は33,063人で県総人口の2.6%を占めています。気候は、日本海の影響を強く受ける日本海側気候で四季を通じて変化に富み、比較的しのぎやすいものの、冬期間は日本海の湿気を含んだ北西の季節風が強く降雪の多い地域です。基幹産業は、岩木川流域に形成された肥沃な津軽平野にあって稲作を中心として、スイカ・メロン・りんごなどの果物栽培も盛んに行なわれ全国的な流通を展開しています。
近年、当地域は、社会環境の変遷とともに水源である河川の水質汚濁が進行し地下水にも水量不足が生ずるようになりました。また、産業経済の発達により水の需要が年々増加傾向にあるため、新たな水源開発に迫られていました。そこで、旧6町村はこの問題の解消を図るため旧建設省が岩木川総合開発の一環として進めていた津軽ダム建設計画に共同で利水参加することとしました。国庫補助事業の採択要件を満たすため、平成5年11月には津軽広域水道企業団に加入して西北事業部を組織し、平成6年4月から本格的な事業に着手し、施設の整備を進めてきました。しかし、津軽圏域における水需要の見直しにより余剰水量が発生したため津軽ダムを撤退(H19.8.21変更告示)し、浅瀬石川ダムを水源とする津軽広域水道企業団 津軽事業部からの受水に向け現在作業を進めてきました。受水・送水・配水施設等の完成に伴い令和3年4月から用水供給が開始されています。

沿革

平成

元年07月 東北地方建設局が岩木川流域市町村に対し津軽ダム建設計画に係る利水要望の確認調査を開始
03年07月 木造町、森田村、柏村、稲垣村、車力村及び市浦村が共同で利水参加を要望
04年01月 6町村で「協議会準備会」を設置
04年06月 6町村による「西北地域水道事業促進協議会」が発足
04年11月 津軽ダム使用権設定に必要な法人格取得のため、県知事に「西北地域水道企業団」の設立を申請
04年12月 国庫補助事業の採択基準を(現在居住人口25万人以上他)満たすため、津軽広域水道企業団に対し西北地域水道企業団との合併を要請。県知事が「西北地域水道企業団」の設立を許可
05年01月 建設大臣に「津軽ダム使用権」を申請
05年04月 木造町役場内に「西北地域水道企業団事務局」を開設
05年05月 県知事に「津軽圏域中央部広域的水道整備計画」の変更を要請
05年07月 津軽広域水道企業団が議員全員協議会において西北地域水道企業団との合併を了承
05年10月 県知事に「津軽広域水道企業団規約」の変更を申請
05年11月 津軽広域水道企業団及び西北地域水道企業団が合併。組織を独立採算による2部制(津軽事業部・西北事業部)とする。西北事業部担当副企業に盛貢木造町長が就任
05年12月 県議会が「津軽圏域中央部広域的水道整備計画」の変更に同意
06年03月 県知事が「津軽ダム関連水道事業」及び「同水道用水供給事業(五所川原市分)」の経営を認可
06年04月 西北事業部構成町村の5水道事業を承継
06年07月 建設工事に着手
08年05月 西北事業部運営委員会が水道料金の統一計画を承認(算定期間:平成8年度から15年度まで)
08年08月 西北配水池(第一期工事分V=2,400立方メートル/4,800立方メートル)完成
08年09月 「新水道料金」施行
11年11月 西北事業部運営委員会が「津軽ダムからの取水地点の変更」を承認
11年12月 西北事業部事業再評価審議委員会が「津軽ダム関連水道事業」及び「同水道用水供給事業(五所川原市分)」継続を承認
13年01月 厚生労働省が水需要予測について見直しの指示
13年03月 送水管布設総延長6km/51km、配水管布設総延長21km/69kmを達成
14年02月 市浦配水池(V=600立方メートル)が完成
15年03月 送水管布設総延長12km/51km、配水管布設総延長24km/69kmを達成
西北事業部事務所を「木造町農村環境改善センター」に移転
15年05月 西北事業部担当副企業に福島弘芳木造町長が就任
15年06月 五所川原市が「津軽ダム関連水道用水供給事業」の廃止を表明
15年07月 活性炭処理施設(第一期工事分)が月見野浄水場隣地に完成
16年03月 送水管布設総延長16km/51km、配水管布設総延長28km/69kmを達成
16年12月 西北事業部事業再評価審議委員会が「津軽ダム関連水道事業」は継続、「同水道用水供給事業(五所川原市分)」は中止を承認
17年02月 構成町村の木造町、森田村、柏村、稲垣村及び車力村が合併して「つがる市」が発足
17年03月 構成町村の市浦村が五所川原市及び金木町と合併して新「五所川原市」が発足
送水管布設総延長17km/51km、配水管布設総延長39km/69kmを達成
17年07月 「津軽ダム建設基本計画」変更告示(工期:平成28年度まで延長等)
17年12月 津軽広域全体の水需要予測の結果「西北事業部は津軽ダムから撤退し、浅瀬石川ダムから1日最大約1万3千立方メートルの用水供給を受けること」で厚生労働省、県及び企業団間で協議成立
18年02月 津軽広域水道企業団議員全員協議会において「西北事業部は津軽ダムから撤退し、浅瀬石川ダムから1日最大約1万3千立方メートルの用水供給を受けること」を了承
18年03月 配水管布設総延長53km/69kmを達成
18年09月 西北事業部事業再評価審議委員会が 「津軽ダム関連水道事業」中止を承認
18年10月 国土交通大臣に「津軽ダム使用権」の取り下げを申請
18年11月 西北事業部事業再評価審議委員会が「特定広域化施設整備事業」休止を承認
19年03月 配水管布設総延長63km/69kmを達成
20年02月 西北事業部事業再評価審議委員会が「特定広域化施設整備事業」再開を承認
企業団及び構成市町村が「津軽圏域中央部広域的水道整備変更計画の策定要請書」を県知事へ提出
20年03月 国土交通省と「津軽ダム建設事業に係る利水者負担金の還付に関する協定書」締結
20年10月 「津軽圏域中央部広域的水道整備計画」の変更計画を県議会が了承
21年02月 用水供給受水に伴う費用負担と送水ルートについて議員懇談会へ報告、了承済
21年04月 用水供給区域に「つがる市」及び「旧市浦村」が加わる
22年11月 津軽事業部浄水施設(残1/4)整備凍結
24年09月 浅瀬石川ダムの放流水による水道水異臭味問題が発生
25年06月 西北事業部事務所を「つがる市柏分庁舎」に移転
25年10月 岩木川表流水による水道水異臭味問題が発生
29年01月 津軽広域水道企業団附属機関設置条例施行(西北事業部関係は「津軽広域水道企業団西北事業部水道料金検討審議会」)
29年03月 館岡ポンプ場が完成
29年04月 第1回津軽広域水道企業団西北事業部水道料金検討審議会開会
30年07月 津軽広域水道企業団西北事業部水道料金検討審議会開会より答申を受ける(所要改定5.7%)

令和

02年05月 津軽広域水道企業団西北事業部の水道料金改定を企業長が承認
02年09月 西北事業部水道料金徴収事務等包括業務委託の実施を企業長が承認
02年11月 水道料金改定に伴う津軽広域水道企業団水道事業給水条例の一部を改正
03年03月 西北流量計室が完成
03年03月 西北配水場中央棟が完成
03年03月 受水池(V=2,700㎥)が完成
03年03月 筒木坂配水池(V=1,600㎥)が完成
03年03月 車力調整池(V=500㎥)が完成
03年03月 車力流入弁室が完成
03年03月 富萢流入弁室が完成
03年03月 市浦ポンプ場が完成
03年04月 「新水道料金」施行
03年04月 津軽事業部から西北事業部への用水供給開始
03年07月 給水区域への給水開始
03年11月 津軽広域水道企業団附属機関設置条例施行「津軽広域水道企業団プロポーザル審査委員会」
03年11月 第1回津軽広域水道企業団西北事業部水道料金徴収事務等業務委託選定プロポーザル審査委員会開催
04年01月 津軽広域水道企業団西北事業部水道料金徴収事務等業務委託の受注候補者と契約
04年02月 全給水区域への給水完了(未普及地域を除く)
04年04月 津軽広域水道企業団西北事業部水道料金徴収事務等業務委託開始

西北事業部組織